サッカーの前に…というか、サッカーに夢中になる前に、サッカーより大切なことはたくさんあるわけで、指導者としてはもちろんそっちを大切にしたいし、子供たちにも、親御さんにもそっちを大切にしてもらいたいなと常々思っています。
ここ最近まではサッカーより学力は大切だと考えていましたが、IT時代からAI時代に移り変わる昨今、学力の重要性は次第に低くなってきています。
まぁそれでも何かを専門的に学びたいと思ったときに地頭は必要ですし、好き嫌い関係なしに中学校レベルの学力までは、食事をするレベルで当たり前につけてもらいたいなとは変わらず思っています。
前提にあるのは学力<人間力であり、問題把握力、問題解決力、発想力、感謝の心、継続力、ポジティブマインド、リーダーシップ等を育んでもらいたい。
それらには学力というか、知識・知恵をインプットし、アウトプットできることがとても重要で、何かだけって話にはなりません。
ここまでは以前から思っていたことですし、私の指導理念の根幹にあるもの。
で・・・最近になり、それよりも大切というか、ベースにあるべきものに対して危機感を感じており、人間力の向上と併せ、特にジュニアのトレーニングに反映させているものがあります。
それは何かというと・・・
「健康」とか「アスリートとしてのベースの身体操作性」なんですよね。
30年前にくらべ、園児・小学生・中学生の環境は大きく変化しており、運動性能の低下が著しい。
一概には言えませんが、統計データによると現代っ子の多くは老後骨はボロボロでまともに立てない、歩けなくなるのではないかと言われています。
レストライザック北浦のU15の子を見ても、サッカーだけっていう子は怪我も多いし、ジュニア時は活躍できていたのにジュニアユースでは活躍できずにもがいていたり、以前ブログにもあげたエネルギー摂取も含め栄養摂取量が運動量に見合わなかったりします。
ただ…60年後、70年後の話ですから、もしかしたら義体化技術が進んでいて「まだ自分の体で生活してんの?」という会話があったりするかもしれませんが、仮にそうなっているとしたら、より貧富の差は激しくなっており、貧困層は技術発展の恩恵を受けれない可能性もあるわけです。
重要視しているのは富裕層であろうとも貧困層であろうとも「生き抜く力」だと思っていますので、この問題は軽視できない。
また、1競技だけに専念しすぎて逆に基本運動性能が低くなり、結果その道のトップアスリートになれないというデータも出ています。
地頭や多様性してもそうですね。何かの専門分野で解決できないことが、別分野の知識で解決できたりすることもよくある話。
余談ですが、Kコーチとよく「多様性を認められる社会になって、多様性を理解せずして、1つの側面だけを主張する人が増えた。多様性を認めるの意味が違う。」という話をします。
最近ではYoutuberやらeスポーツ選手やら新しい職業が生まれてきましたが、そのジャンルでトップにいる人たちが、他のジャンルでは生きれないかといえば、それは違うと思います。
話は戻しますが、元々の指導理念とこれからの時代への危惧を包括的に考えたとき、やはり”サッカーだけでは駄目で、サッカー以外でも能力を発揮できなければサッカーも上手くいかない。
この一文だけだと今までの考えとあまり変わってないのですが、地頭や基本運動性能を上げることの重要性が更に増したところです。
私たちの時代はサッカーだけでなく、町内会の野球もありましたし、友達と遊ぶ時は冒険したり、他のスポーツしたり、子ども達で危険なことにもチャレンジできていました。
振り返れば、私が幼少のときに住んでた町内会の悪ガキグループのメンバーは、学生時代それぞれの道で県内トップレベルの活躍をしていました。
そんなもんです。
そこで、ジュニアトレーニングでは遊びの要素、他スポーツの要素を更に増やし、そして危険度を上げていったところ、能力向上が著しいのが目に見えてわかりました。
特に危険が伴う遊びは、基礎運動性能の向上が凄いですしマインドの変化もあります。
・やってみることを恐れない。
・怪我を恐れない。
・外傷の痛いは関係ない。
これは自由度が高く野蛮なサッカーする上でとても大切なマインドです。
結果、時間を少なくしたサッカーでも、その効果が凄く出ています。
面白いものです。
誰もがズーっとサッカーを続けれるわけではないので、サッカー以外でも活躍できる人材をレストライザック北浦で輩出すること。それは今までもそうでしたし、これからもそう。
ただ、時代や環境によってアプローチを変えていく必要があるのかなと考えます。
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