ブラジルに渡ったとき「ボールは腹で蹴ろ!」と教えられた。
蹴るのはもちろん足なのだけど、「腹に力を入れろ」というのは容易にわかった。
(※大腰筋のバネを使うことが重要)
それから指導者となり、サッカーを学ぶなか「日本人のシュートの決定率が低い理由」という記事を読んで、骨格(厳密にいうと骨盤の傾き)が影響していると知った。
※生活習慣の変化もあり、最近は違う子も増えてきているようだけど
当初は、ボールの蹴り方は自分で覚えるものだと思ってたし、結局のところは絶対数がモノをいうというのは今も変わらず思っている。
記憶は不確かだが、統計によると、ブラジル人がプロになるまでの平均シュート回数(練習も含め)は50万回、対して日本人は3万回。(30万と5万だったかも…)
どちらにせよ結構な差がある。
仮に3歳からサッカーを始めたとして20歳でプロになるとしたら17年間で50万回。1日平均80本。
17年間で3万回。1日平均5本弱。週3回練習+週末の試合で35本。まぁ妥当な数値だろう。
1週間で560本打てる時間と場所は多くの日本のサッカー少年にはない。
だったら、質で勝負するしかない。
しかしながら、身体操作能力が乏しい幼少期におけるボールを蹴る動作は、質どころの話ではない。
ほとんどの子が、文字通り「足(の力)で蹴ろうとする」
絶対数が多ければ、自ずと改善に向うが、絶対数を増やせない日本のサッカー少年には、この悪癖が身につくのは結構なビハインドになると、ここ数年とても感じている。
悪癖とならないような蹴り方を覚えてもらうことは、とても大切なことであり、理解力が乏しい幼少の子に伝えるのは結構難しい。
それこそブラジルのように、「ボールは腹で蹴る」がサッカー人・・・というか国民の共通認識としてあればいいのだが、まだまだ日本はソコまでサッカー文化は醸成していない。
そこで、私は幼年期でも理解でき、悪癖とならないような単純明快な言葉を色々と考えた。
・おしりから上は「気を付け」のままで蹴る
・足は前にあげない
・つま先をうしろから地面に向けて蹴る
この3つでいい。この動作は大腿四頭筋のストレッチと同じ動作なのでオスグットの予防にもなるというのは個人的見解ではあるが、海外より日本の方が圧倒的にオスグットになる子が多いというデータが示すとおりだと思う。(オスグットに関しては後日記述しようと思う)
まぁボールの芯を食ったり、回転をかけたりするのには色々とボールを触るしかないのだけど・・・
4号球は足で蹴っても蹴れちゃうのが密かな落とし穴になっている。